タイムリマップを使用した速度または方向への変更の変化
タイムリマップエフェクトを使用して、クリップのビデオ部分の再生速度を速めたり、遅くしたり、逆方向に再生したり、固定させることができます。速度キーフレームを使用して、同じクリップ内で速度を何回も変更することができます。例えば、人が歩いているクリップの場合、前に向かってすばやく歩く、突然遅くなる、踏み出した状態で停止する、後ろ向きに歩く、再び前に向かって歩くというように変更することができます。クリップ全体に対して一定の速度が適用されるクリップの速度・デュレーションとは異なり、タイムリマップを使用すると、クリップ内で速度を変化させ、速度の変化をイーズインまたはイーズアウトさせることができます。
タイムリマップは、タイムラインパネル内のクリップにだけ適用でき、マスタークリップには適用できません。
オーディオとビデオがリンクされているクリップの速度を変えた場合、オーディオはビデオにリンクされたままになりますが、オーディオの速度は 100% のままになり、オーディオとビデオの同期が維持されません。
速度を変化させるには、速度キーフレームを適用します。速度キーフレームは、エフェクトコントロールパネル、またはタイムラインパネルのクリップで適用できます。いずれかの場所で速度キーフレームを適用する方法は、モーションエフェクト、不透明度エフェクト、またはその他のキーフレームエフェクトにキーフレームを適用する場合とほぼ同じです。ただし、速度キーフレームでは、キーフレームを分割して、2 つの異なる再生速度間のトランジションを作成することができます。トラックアイテムに初めて適用した場合、速度キーフレームの前後の再生速度は、そのフレームで瞬間的に変化します。速度キーフレームをドラッグして離し、1 つのフレームを超えて広げた場合、2 つに分割されたキーフレームにより速度変化トランジションが形成されます。この状態で、リニアまたはスムーズカーブを適用して、再生速度間の変化をイーズインまたはイーズアウトすることができます。タイムリマップについて詳しくは、www.adobe.com/go/vid0235_jp に掲載されているビデオチュートリアル「Variable Speed Changes」または Creative COW Web サイト上のビデオチュートリアル「Time Remapping In Premiere Pro CS3」を参照してください。

フッテージは一方向に一定の速度で表示されます。

タイムリマップは、クリップ内のフレーム範囲の時間を歪めます。
注意: タイムリマップコントロールはクリップが 1 つだけ存在するトラック上で適用するか、その他のクリップに隣接しないクリップに適用することをお勧めします。クリップのどの部分の速度を遅くしても、クリップのデュレーションは長くなります。ビデオトラック内でデュレーションが長くなるクリップの直後に 2 番目のクリップがくる場合、デュレーションが長くなるクリップは 2 番目のクリップが開始するところで自動的にトリミングされます。デュレーションが長くなったクリップからトリミングされたフレームを復元するには、トラック選択ツールをクリックし、Shift キーを押しながら 2 番目のクリップを右方向にドラッグして、領域を確保します。この操作により、すべてのクリップが右方向に移動されます。選択ツールをクリックし、デュレーションの長いクリップの右端を右方向にドラッグして、トリミングされたフレームを表示します。
クリップ速度への変更の変化
- タイムラインパネルでクリップエフェクトメニューをクリックし、タイムリマップ/速度を選択します(クリップエフェクトメニューは、ビデオトラックの各クリップのファイル名の横に表示されます。必要に応じて、ズームインしてメニューの表示領域を確保します)。
クリップの速度を制御する水平のラバーバンドがクリップの中央にかけて表示されます。クリップには、100% の速度を示す境界線の上下でコントラストが異なる色で影が付けられます。クリップの上部(クリップのタイトルバーの真下)には、白い速度コントロールトラックが表示されます。

ビデオエフェクトコントロールからのタイムリマップ/速度の選択
- Ctrl キー(Windows)または Command キー(Macintosh)を押しながら、ラバーバンドの少なくとも 1 点をクリックして、キーフレームを設定します。クリップの最上部(白の速度コントロールトラック内のラバーバンドの上)に、速度キーフレームが表示されます。速度キーフレームを半分に分割して、速度の変化トラジションの開始位置と終了位置を示す 2 つのキーフレームとして機能させることができます。速度の変化トランジションの中央のラバーバンド上に、調整ハンドルも表示されます。

速度キーフレームの調整。半分に分割され、分離可能になっています。
- A.
- 速度キーフレーム
- B.
- ラバーバンド
- 次のいずれかの操作を行います。
セグメントの速度とデュレーションの両方が変わります。クリップのセグメントの速度を上げるとセグメントが短くなり、速度を下げると長くなります。
- (オプション)速度トランジションを作成するには、速度キーフレームの右半分を右にドラッグするか、または左半分を左にドラッグします。
分割された速度キーフレームの間にグレーの領域が表示され、速度トランジションの長さが示されます。ラバーバンドは分割された速度キーフレームの間に傾斜として示され、それらの間の速度変化が徐々に行
われることを示します。グレーの領域に青いカーブコントロールが表示されます。

分割された速度キーフレーム間のグレーの領域に表示された青いカーブコントロール
- (オプション)速度変化の加速度または減速度を変更するには、カーブコントロールのいずれかのハンドルをドラッグします。
速度カーブの曲率に従って、速度変化がイーズインまたはイーズアウトします。

カーブコントロールハンドルのドラッグによる速度変化のイーズイン
- (オプション)トランジションによる速度変更を元に戻すには、不要な速度キーフレームの半分を選択して Delete キーを押します。
注意: タイムリマップエフェクトの速度の値は、参照用の目的のためだけにエフェクトコントロールパネルに表示されます。これらの値を直接編集することはできません。
分割されていない速度キーフレームの移動
タイムラインで、Alt キー(Windows)または Option キー(Macintosh)を押しながら、分割されていない速度キーフレームをクリックして新しい位置にドラッグします。
分割されたキーフレームの移動
クリップ内の白のコントロールトラックで、速度トランジションの灰色の部分を新しい位置にドラッグします。
クリップの逆方向と順方向の再生
- タイムラインパネルでクリップエフェクトメニューをクリックし、タイムリマップ/速度を選択します(クリップエフェクトメニューは、ビデオトラックの各クリップのファイル名の横に表示されます。必要に応じて、ズームインしてメニューの表示領域を確保します)。
クリップの速度を制御する水平のラバーバンドがクリップの中央にかけて表示されます。クリップには、100% の速度を示す境界線の上下でコントラストが異なる色で影が付けられます。クリップの上部(クリップのタイトルバーの真下)には、白い速度コントロールトラックが表示されます。
- Ctrl キー(Windows)または Command キー(Macintosh)を押しながらラバーバンド上をクリックして、速度キーフレーム
を作成します。
- Ctrl キー(Windows)または Command キー(Macintosh)を押しながら、速度キーフレーム(両半分)を逆再生を終了する位置までドラッグします。ツールヒントに、元の速度の負の割合で速度が表示されます。プログラムモニタには、2 つのペインが表示され、それぞれドラッグを開始した場所の静的フレームと、逆再生の終了位置(順方向の速度に切り替わる位置)を示す動的に更新されるフレームが表示されます。マウスボタンを放してドラッグを終了すると、順方向の再生部分にセグメントが追加されます。新しいセグメントは、作成したセグメントと同じデュレーションになり、この 2 番目のセグメントの最後に速度キーフレームが追加されます。左向きの山かっこ
が速度コントロールトラックに表示され、逆再生されるクリップの部分が示されます。 セグメントは、最初のキーフレームから 2 番目のキーフレームに向かって 100% の速度で逆再生され、その後 2 番目のキーフレームから 3 番目のキーフレームに向かって 100% の速度で順方向に再生され、最後に、逆再生が開始されたフレームに戻ります。このエフェクトを
パリンドローム逆再生といいます。

逆再生し、その後順再生に戻らないセグメントを作成できます。レーザーツールまたはトリミングツールでクリップの順再生部分のセグメントを削除します。

パリンドローム逆再生のキーフレーム、左向きの山かっこ、およびラバーバンド
- (オプション)再生方向が変化している部分で速度トランジションを作成できます。速度キーフレームの右半分を右側に、または左半分を左側にドラッグします。
分割された速度キーフレームの間にグレーの領域が表示され、速度トランジションの長さが示されます。ラバーバンドは分割された速度キーフレームの間に傾斜として示され、それらの間の速度変化が徐々に行われることを示します。グレーの領域に青いカーブコントロールが表示されます。

分割された速度キーフレーム間のグレーの領域に表示された青いカーブコントロール
- (オプション)再生方向が変化している部分で速度変化の加速度または減速度を変更するには、カーブコントロールのいずれかのハンドルをドラッグします。
速度カーブの曲率に従って、速度変化がイーズインまたはイーズアウトします。

カーブコントロールハンドルのドラッグによる速度変化のイーズイン
タイムリマップエフェクトの削除
タイムリマップエフェクトは、ほかのエフェクトとは異なり、オン/オフを切り替えることができません。これは、タイムリマップエフェクトのオン/オフを切り替えると、タイムライン内のクリップインスタンスのデュレーションに影響し、実質的な編集になるためです。ただし、エフェクトコントロールパネルのアニメーションのオン/オフボタンは使用できます。
- エフェクトコントロールタブをクリックしてアクティブにします。
- 「タイムリマップ」の横にある三角形をクリックして開きます。
- 「速度」の横にあるアニメーションのオン/オフボタンをクリックして、オフに設定します。
既存の速度キーフレームがすべて削除され、選択されているクリップのタイムリマッピングが無効になります。
注意: 再びタイムリマッピングを有効にするには、アニメーションのオン/オフボタンをクリックしてオンに戻します。このボタンがオフの状態ではタイムリマッピングを使用できません。